
一番簡単に収穫できる葉物野菜の家庭菜園
家庭菜園初心者でも、
手軽に食べられる野菜として人気のあるのがリーフ系の野菜たち。
花を咲かせて果実やタネを作る前の野菜のため、
水耕栽培でも群を抜いて成功率の高い収穫を楽しめる野菜がレタスなどの葉物の野菜です。
水耕栽培プランターでの葉物野菜の全般的な作り方・育て方のポイントを解説していきます。
家庭菜園・水耕栽培初心者向けの葉物野菜

おすすめの葉物野菜は結球しないレタス類。
収穫率や回転率が良い野菜です。
逆におすすめできないのは結球したり可食部の背が高いキャベツや白菜など。
ベランダ栽培に向いている葉物野菜
ベランダ菜園の場合は小さな野菜を数多く時間差で栽培・収穫する方が満足度が高いです。
スペースが限られていて、数ヵ月で2~3玉の菜園は効率が悪すぎ。
ホウレンソウは場所を取らない葉物野菜ですが、
栽培難易度が高いので要注意。
サニーレタスや小松菜は収穫まで1ヵ月程度。
液体肥料の水耕栽培は連作しても何の影響もなく、
春から秋の間は収穫し放題です。
ベランダ菜園おすすめの葉物野菜例
レタス類・小松菜・チンゲン菜・芽キャベツ・ブロッコリー・カリフラワーなど。
ベランダ菜園向けではない葉物野菜例
キャベツ・アスパラガス・セロリ・パセリ・ホウレンソウ・白菜など。
水耕栽培の葉物野菜の育て方【種蒔き・発芽・幼苗期】
【手順 1-1】スポンジのベッドで発芽させる

種まきは「水耕栽培でのスポンジの使い方&加工」で解説している自作のスポンジ培地を使います。
発芽に使う自作のスポンジは十字に切り込みを入れてありますので、
根っこが切り込みに沿って下に伸びていきます。
発芽に使う水は水道水で大丈夫。
スポンジの半分ほどに水が浸かるくらいを目安に吸水させてあげましょう。
ほとんどの葉物野菜は好光性種子(※野菜のタネの発芽条件・基礎知識)なので、
水をあげた発芽容器は窓際などの明るいところに置いておきます。

葉物野菜は、早くて1日でタネから根が伸び、
タネの殻を持ち上げるように発芽します。
小さな緑の幼葉が立ち上がるまではそっと見守るだけにしてあげましょう。
【手順 1-2】新芽を幼苗に育てる植え替え

スポンジ培地で根を伸ばした野菜の根は、
水没させたままにしておくと腐ってしまうので、
できれば宙に浮かせるようなスタイルでもう少し育ててあげましょう。
芽を出したばかりの野菜の苗はとても弱々しい状態です。
不織布とスポンジを使って湿らせるくらいの状態に変更してあげます。

コーヒーパックやお茶パックに使われている不織布でレタスの根がまっすぐ伸びるように挟み、
切込みを入れたスポンジで苗を挟んで隙間と脚のあるものに固定してあげます。

薄くカットしたスポンジは復元力で幼苗を宙吊りにするための「押さえ」パーツ。
不織布は水分を良く吸い上げ破れないので、
挟み込まれたレタスの根はまっすぐ不織布に沿って伸びていきます。

写真の黒い土台は100円ショップの「猫よけ」です。
高さがあり穴の開いた網のような構造の雑貨が見つからなければ、
根を不織布で挟んだスポンジ苗を直接ケース内に置き、
常に不織布が水分に接するようにして幼苗を育ててあげてください。

苗床パーツが見つかった人は、
穴にスポンジを挟んで1cm程度の水が溜まった溶液ケースへ。
不織布が水に触れていれば苗は枯れずにしっかり大きくなっていきます。
どんどん調べる参考情報ページ
収穫まで育てる培養土プラントに定植

葉物野菜の苗を「保育」してあげると、
宙に浮かせた苗の根はしっかり伸びてくれます。
今度は大きくなった苗を収穫を目指して「定植」します。
平面的な水耕栽培プランターで数センチ敷いた培養土の上で、
加工した透明なコップを使って植え替えをします。
【手順 2-1】 添木になる透明コップを用意

葉物野菜はしっかり自立しないので、
透明プラスチックコップを葉を支える添木にしようと思います。
100円ショップの使い捨て透明コップにホットカッターで穴と切れ込みを入れましょう。
ホットカッター

用意した透明コップは上の写真のように利用します。
コップの底に開ける穴はスポンジより小さめに、
また、切込みはコップ内に養液が入るようにいくつもあけておくと良いです。

【手順 2-1】 培養土スタイルのプランターを用意

葉物野菜は平らな平面型の水耕栽培プランターがベスト。
(解説:苗床土台の自作・作り方&加工)
平面型水耕栽培プランターの自作ページを参考に、
液体肥料用のケースとメッシュカゴを用意しましょう。

メッシュカゴに2cmくらいの厚みで培養土を敷き詰めたら…

垂れ下がっている不織布を培養土に埋め、
苗コップを培養土に半埋めし、
コップ内にも苗を支える程度に培養土を入れてあげましょう。

これで収穫まで育てる定植は完了です。
土栽培の方が簡単に思えるかもしれませんが、
ベランダ栽培では無臭の液体肥料を注ぎ足すだけで済む水耕栽培が後々功を奏します。
プランターの準備と植え替え手順は慣れればそんなに苦ではありません。
時間差で種蒔きと植え替えを繰り返してみてください。
春から秋の間、
毎日毎週無農薬の新鮮な葉物野菜を摘むことができるようになります。
液体肥料ハイポニカ
最大効率型水耕プランター
家庭菜園×水耕栽培 Key Points
- 葉物野菜は大量生産・多作が可能
- 平面型+培養土浸透式がベスト
- スポンジ発芽やコップは栽培アイデアの例
プランターケースと液体肥料とタネ、加工工具を除いて、100円ショップの雑貨や園芸用品で水耕栽培環境を整えています。
プランターができれば次のシーズンからは使い回し。
いろいろな野菜を作る前に簡単に育てられる葉物野菜で家庭菜園を楽しんでみてください。