
水耕栽培のエアストーンの選び方
家庭菜園の野菜作りの最大効率を誇るエアポンプ可動式水耕栽培。ところが、園芸用品と水槽関係のアクアリズム用品は全くと言っていいほど縁が遠い趣味で、組み合わせて使う人は結構マニアック。
水耕栽培に使うエアレーション(ブクブク)関連の水槽用品のみを解説していきます。
水耕栽培のエアレーション関連アイテム

写真は一般的に見かけるざらざらとした石素材のエアストーン。
エアストーンはエアポンプでブクブク空気を送る際に、水中で空気の出口に設置する物です。
鉱物を高温で焼き、融けてくっつかせて仕上げているようなものですが、価格は安く、エアレーションの機能的にも水耕栽培では十分に役目を果たしてくれます。
球形のエアストーン

丸いエアストーンは一番安価なタイプ。「丸ストーン」と表記される場合が多いようです。
大・中・小などのサイズがあるので、エアストーンを沈める水耕栽培プランターの深さによって沈みやすい大きさを使うとGOOD。
材質は安価な砥石のような素材の物と、セラミック素材の物があり、後者は少し割高。
球形エアストーンは植木鉢型のプランターにベターな形状です。
エアストーン(丸)
棒型のエアストーン

丸ストーンと同じ素材を棒状に固めた棒状のエアストーン。
まっすぐな「棒」であり、取り回しは少々不便。若干ですが、石質の粒子もボロボロと落ちていき、エアーの粒は個体によってバラつきが出るのもこのエアストーンの特徴です。
融けてくっついた石の粒子の隙間を空気が抜け出てくるので、エアー(空気の泡)の大きさは結合して比較的大きいものが立ち上ります。
四角い平面プランターにエアストーンを配置する時向けで、6cm、10cm,15cm、20cm、30cmなど、小刻みにサイズが存在しています。
結構ムラがあるので、棒の先端まで泡が出るかは期待せずに選択しましょう。
エアストーン(角)
エアカーテン用のラバーチューブ

直線状に細かい泡が立ち上がるエアレーションは「エアカーテン」と呼ばれます。
上の写真はグネグネと手で曲げて形状を固定することができるタイプのエアストーン(?)。材質が石質ではないのでエアストーンではなく「バブルチューブ」「エアチューブ」「エアカーテンバブルホース」などの呼ばれ方をされているようです。
針金上の内芯がゴムのような素材で包まれており、ラバー層は肉眼で見えない多孔加工されているので押し出されて通り抜ける空気の粒は細かく、パワーのあるエアポンプを使えば長い物でも先端近くまでブクブクが出ます。
大型の水耕栽培プランターを作った時は、ぐにぐに配置するとベスト。
上の写真の商品はタイニーバブルという商品名の120cmバブルチューブです。
エアカーテン
野菜栽培のためのエアストーンの選び方

水耕栽培では美しくエアーが立ち上る様子を見る必要はありません。植物の根に空気(酸素)が触れたり、水面の上にある根に湿り気を与えることを目的にエアーを送ってあげる事が重要です。
コツとしては野菜の苗の直下に空気の泡が立ち上っているようになるのが理想的。必ずしも野菜の苗の直下にこだわらなくてもOK。
液体肥料がエアーポンプからの空気でかき回されれば、水中に酸素がいきわたれば液体肥料の腐敗の進行は遅くなり、根はエアーを使わない場合より効率よく液肥の養分を供給してくれます。
そのようなメカニズムを考慮して、水耕栽培に使うプランターに合ったエアストーンを選択してみましょう。
エアチューブと分岐コネクタ

強力なエアポンプを使った時に、ひとつのエアポンプで複数のエアストーンに空気を分岐供給するパーツもあります。
空気のチューブは「エアチューブ」。関連商品として「分岐コネクター」を見かけることができると思います。
2分岐、3分岐、4分岐のほか、分岐コネクタ部分でエアー量を調整できる物も。
水の逆流を防ぐ逆流防止弁などもあるので、水耕栽培プランターの配置がしっくりこない時はアクアリウム用品を最大限活用してみましょう。
エアー分岐管
考えたり工夫して育てるのが楽しい
家庭菜園×水耕栽培 Key Points
- 1鉢ポットは丸ストーン
- 平面プランターは棒型ストーン
- 大型プランターはバブルチューブ
園芸用品と水槽用品はエアレーションという接点があります。…が、嗜好(趣味)的にはあまりかぶっていないので、アクアリウム用品を別に調べる必要がありました。このページはアクアリウム側の入門知識のまとめです。