
葉物野菜のクリーンな畑を作ろう
葉物野菜の家庭菜園に向くのが平面的水耕栽培プランター。衣装ケースやコンテナボックスなどのプラスチックケースを利用した据え置きタイプの平面水耕栽培プランターの自作手順・作り方のポイントを解説していきます。
平面型水耕栽培プランター自作の準備物

平面型の水耕栽培プランターは2タイプ考えることができます。
一つはケース内を液体肥料で満たし、エアポンプでブクブクさせるスタイル。この場合、自作の苗床土台を使い、根を養液内にふわふわと漂わせる水耕プランターになります。エアー式水耕栽培プランターの作り方ページに目を通してみてください。
このページでは、エアレーション不要で葉物野菜を植え付けるのに適した培養土とカゴを使う平面プランターの作り方を解説していきます。
液体肥料タンクスペース

写真のサイズは横幅が72.5cm、奥行きが38.5cm、高さが12.5cmの透明樹脂製ケースで、ホームセンターやショッピングセンターの「収納用品」のコーナーで、ふた付で売っているのを見かけます。
エアーポンプを使わない平面的な水耕栽培のプランターは数センチの液体肥料溜まりに野菜の根を浸ける形になりますので、このくらいの高さのプランターケースが使い勝手が良いと思います。
水耕栽培プランターに使えるケース類については、下記リンクを参考にしましょう。
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苗床用のメッシュカゴ

数センチの液体肥料の容器に浸けると底から液肥が進入するメッシュのカゴを用意。
写真の黒いカゴは100円ショップの園芸用品の育苗用のケース(メッシュカゴ)です。
培養土流出対策のネット

メッシュカゴには培養土を敷きつめ、野菜の根が湿った培養土に伸びて野菜が育っていきます。メッシュカゴの穴が大きい場合、石の粒はそのままバラバラと落ちてしまいます。
ハイドロボールなどの大玉のセラミックボール以外は結局隙間から落ちてしまうのですが、カゴの目+防風ネットなどを2~3枚重ねてくくりつけておくだけで、「ふるい」のように振るわなければ多くの培養土はカゴに留まってくれます。
1~2センチの角棒

数センチの液体肥料の中にメッシュカゴをそのまま直接置くと、カゴの外に出た根は行き場がありません。
木の棒ではなくても良いのですが、写真のような形で利用すると見た目もコスト的にも良い材料だと思いますので使ってみてください。
苗床用の培養土

防風ネット等をかぶせたメッシュカゴに2~3センチほどの厚さで培養土を敷きます。
野菜の根が湿った土壌に向かって伸び、メッシュカゴの底も飛び出して成長していきます。水耕栽培に使える培養土については、下記リンクを参考にしましょう。
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透明コップ

葉物の野菜は種類によっては自立せずに倒れ、地面にべったりと張り付いて傷だらけになって成長してしまいます。
透明コップは日光の光を透過しながら強風から野菜の幼い苗を守り、すくすくと成長させてくれる支え(添え木)のような役割を果たすベストな材料です。
平面型水耕栽培プランターの作り方・自作のポイント

準備物を整えたところで培養土浸透タイプの水耕栽培プランターを構築していきましょう。
ページの都合上、細かい解説や写真は別ページへ分散しています。
【手順 1】 プランター用ケースに角棒を配置

メッシュのカゴを載せてカゴ自体を浮かせるために角棒をチョイスしました。角棒は100円ショップの工作関係の売り場で売っていた1本分の木の棒を半分にカットしたもの。
角棒の高さ分だけメッシュのカゴが液体肥料の中で浮くことになり、そこに根が漂う形になります。
木ですが、培養土の入ったカゴが載せられるので液肥の中で浮いては来ません。浮力が強すぎる発泡スチロールは底上げの素材には適していません。
【手順 2】 防風ネットを付けたメッシュカゴを配置

メッシュカゴには培養土を入れるのですが、「ふるい」のような状態になってしまい、培養土がスルーして液肥プランターに落ちてしまうので、防風ネットをビニールタイを使い、2枚重ねにしてカゴに敷いておきました。
ビニールタイはビニール袋のクチをネジネジして束ねている針金のこと。
中玉以上のハイドロボール以外は目からこぼれますが、持ち上げてもポロポロと落ちないようにネットが抵抗になってくれます。

メッシュのカゴを角棒の上に置きます。
小粒のハイドロボールは若干こぼれていますがカゴは液肥プランターの底から少し浮く形になりますので、野菜の根は培養土の層を突き抜けて液肥内を自由に伸びるようになります。
【手順 3】 メッシュカゴに培養土を敷き詰める

バーミキュライトやパーライトは粒子が細かい土や砂っぽい培養土なので、カゴをどけるとこんもりとこぼれ落ちていました。そのため球状のハイドロボールがおすすめ。
培養土には、その上に野菜が根付くことになります。2~3cmほど堆積させておくとちょうど良いでしょう。
適度な粒のハイドロボール
【手順 4】 透明コップに穴あけ加工を施す

加工スタイルはあくまで一例。
野菜の根は水分を求めて細い切れ込みから根をはみ出させながら成長していきますので、単に水分が浸入するだけの穴ではなく、根が出る切れ込みを入れておいてあげましょう。

コップに切り込みを入れることによって液肥が浸透しやすくなり、根もコップ外へ成長できるようになります。
【手順 5】 培養土を入れて苗を植える

透明コップは1株分の野菜のお部屋。
透明コップを使った平面型水耕栽培プランターでは根が短いうちに収穫できる葉物野菜に向いています。
例えばこの透明コップでトマトの苗を植えてもコップの意味も無く根元に意味無くコップが残り、しっかりした茎で自立する苗が薄い培養土の層に根付けずに倒れてしまいます。
サニーレタス等の葉物野菜はコップで守られながらすくすくと成長してくれます。
さわさわできる葉物野菜プランター

タネの発芽やこのプランターへの植え替え手順は栽培編で解説します。ひとまず、培養土を使った平面型水耕催場プランターはこんな感じです。
基本的な固定タイプの平面型培養地プランターの構造について、だいたいイメージできましたか?
液体肥料ハイポニカ
最大効率型水耕プランター
家庭菜園×水耕栽培 Key Points
- 養液ケースとメッシュカゴの構成
- カゴはちょこっと浮かす
- 葉物野菜がわさわさできる
液体肥料が培養土が入ったラインを下回ると根が乾燥して一気に全滅するので、不安な人はペットボトル式水耕栽培プランターと同じようにマイクロファイバーの給水布を培養土内に仕込み、メッシュカゴからぶら下げておくと良いです。