
ペットボトル式水耕栽培プランターの自作・作り方
水耕栽培に興味を持ち始めた家庭菜園初心者の方が水耕栽培について調べているうちにたどり着くのが「ペットボトルを使った水耕栽培プランター」。ペットボトルを利用・加工してつくる野菜水耕栽培プランターの自作(作り方)のポイントやコツを解説していきます。
ペットボトル式水耕栽培プランター自作の準備物

ペットボトルを使って水耕栽培ポットを作ってみましょう。
エアストーンを入れれば、前のページのようなエアレーションをかけたペットボトルプランターにすることもできますし、ベランダに置いておけば毎日水をあげなくても枯れない水耕栽培野菜プランターになります。
ペットボトル

上の写真は幼苗を育てるため向けの簡易版。縦に置くペットボトルプランターは二種類作れます。
簡易版はペットボトルを切断せずにクチの部分をそのまま使う幼苗用。もう1つのタイプはペットボトルの上部をカットしてひっくり返して載せ、培養土を苗床にする苗木育成タイプです。

自作手順として混合して掲載していくので、写真を見て判断していってください。
ペットボトルの下の部分は液体肥料(液肥)が入る部分になるのと同時に、野菜の根が張り巡らされる「鉢」になります。
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ホットカッター・ペットボトルカッター

ペットボトルのプラスチックはハサミやカッターで切断加工するのはかなり大変。
ハンダゴテのようなホットカッター・プラスチックカッターという工具があるので、切断・複数個作る人は最初に入手しておいた方が良いです。
はんだごては本来、電子部品をプリント基板に固定するために使われる工具ですが、先端が数百度に加熱されることから、ペットボトルやプラスチックをその熱で融かし切る用途で高電圧版のものがあります。
ホットカッター
マイクロファイバー布

マイクロファイバーの布は100円ショップで売っています。長い帯はマイクロファイバー製の布状のタオルをハサミで細長く切ったもの。
吸水性に優れているので、水耕栽培ではこのマイクロファイバー製のハンカチやタオルを加工して(切って)よく使います。
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培養土とスポンジ等

カットしたペットボトルの上部部分は野菜の苗が植えつけられるスペースになります。
巨木化しない野菜の水耕栽培では吸水布から吸い上げられた液体肥料が浸透しやすい培養土を少し使います。
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ペットボトル式水耕栽培装置の作り方・自作のポイント

準備物を整えたところでペットボトルを加工した水耕栽培プランターを構築していきましょう。
ページの都合上、細かい解説や写真は別ページへ分散しています。
【手順 1】 ペットボトルを切断

ペットボトルを切り分けます。
上部パーツは培養土と植物の根が収まる場になりますので、それをイメージして切断する場所を決めましょう。カットはカッターでもハサミでも良いのですが、ハサミやカッターは直線で切りにくく、切り口も鋭利になります。
必要に応じて切り口にはビニールテープを巻いておくとケガの心配がありません。
【手順 2】 ペットボトルに遮光加工

ベランダで手軽にできるペットボトルプランターなので、光がさんさんと差し込むことで「藻」がペットボトルの液体肥料部分に発生します。
下部パーツを毎回洗う手間がわずらわしい人はあらかじめ遮光シートで容器を覆う加工を施しましょう。遮光シートについては「水耕栽培に使える遮光シートの自作・作り方&加工のポイント」で素材の特徴を見ておきましょう。
【手順 3】 吸水布を通す切込みを入れる

写真はペットボトルの飲み口を切り落としてしまっていますが、根は下部ボトルの中で、茎をスポンジで支える本格的運用型仕様です。
成長すると茎が太くなる野菜の苗でもペットボトルの飲み口の太さ以上での栽培ができるペットボトルプランターとして機能させるためです。※切り落とさなくても大丈夫です。
この上部パーツにホットカッター等でマイクロファイバーの布が通る切込みの穴をあけておきます。
【手順 4】 給水布を培養土が入る苗床に設置

液体肥料で濡れた吸水布が培養土を湿らせるようにマイクロファイバーの布を苗床パーツに通しましょう。前段の切込みを入れたペットボトルはそこに通すと根が伸びる場所も確保できてGOODです。
野菜の苗は、根も培養土の詰まったペットボトルの上部パーツに収まりますので、ペットボトルの飲み口から培養土がドボドボ落ちないように「アミ」「不織布」「スポンジ」などで軽く塞ぐ形にします。
【手順 5】 培養土を入れて苗を植える

野菜の苗を支える目的でペットボトルプランターの上部パーツに培養土を入れ、野菜の苗を支えてあげましょう。緑の棒が野菜の茎だと思ってください。
写真のようにスポンジで遮っただけの場合、野菜の苗の支えになるのはスポンジで挟んだ1点だけとなり、野菜の苗の姿勢が不安定で、成長に伴い、スポンジや培養土が下部パーツ内に落ちてしまうこともあるでしょう。

園芸コーナーや台所用品コーナーなどで培養土の流失防止になるネットを噛ませると良いです。

カットしたペットボトルの上部をふっ繰り返し、マイクロファイバーの布を通して培養土を詰めて苗を植える。
ペットボトルを利用した水耕栽培プランターのしくみが理解できると思います。
使いやすいバーミキュライト
適度な粒のハイドロボール
その他のペットボトルプランターパターン

その他のスタイルのペットボトルプランター。上の写真はもはやカットすることさえ放棄している無加工ポット。
苗床がスポンジの復元力だけで留まっているので、軽い苗の時しか通用しませんが、幼苗を育てる時にぴったりです。

上のスタイルはペットボトルを横置きにし、ペットボトルのクチの上あたりからエアチューブを通したエアポンプ対応型。水耕栽培のメカニズムがわかれば液体を溜める容器として手軽に自作できてしまいます。
液体肥料ハイポニカ
最大効率型水耕プランター
家庭菜園×水耕栽培 Key Points
- ペットボトルは意外と切れない
- ホットカッターで気軽に量産可能
- アイデア次第で給肥口やエアー型もできる
培養土を使う場合は粒子の細かいバーミキュライトより、固形物の小さな玉であるハイドロボールの小玉を使った方が良いかも。何事も経験ですね♪