
自作と栽培のための知識編のおさらい
第2章は水耕栽培プランターの自作を前提にした事前準備の解説章。
水耕栽培プランターを自作(または購入)する前に「どんな野菜を育てるつもりなのか」「どこに置くつもりなのか・大きさはどれくらいか」「平面型かペットボトルプランターか」くらいはイメージしておかなければ、先に進みません。
第1章知識編で少し触れている水耕栽培プランターの種類について、少しおさらい。
育てる野菜の種類でプランターが変わる

水耕栽培・ハイドロカルチャーは液体肥料の水溶液の中に植物の根を浸けて大きく育てる家庭菜園の栽培方法。地面に畑を作るのと違い養液タンク自体が土地そのものであり、プランターの大きさや設置場所はタンクとする材料の選び方ひとつで自分で決めることができます。
プランターの形が違っても野菜栽培のしくみはどれも同じで、根から下部分を養液に浸かるように苗を水面で宙づりにして育てます。
あとはエアポンプを使うかどうか。それはブクブクが出るエアストーンを養液タンクに入れるか入れないかの違い。エアポンプは根に空気に触れさせて根腐れを予防する+対流による液肥の均等化が目的。
水耕栽培プランターの準備物
液体肥料タンクスペース

写真は例のひとつ。上段で触れた「自分が必要な大きさや形」の容器を液体肥料の受け皿としますので、サイズ・形は千差万別あなた次第。
2L、1L、500ml、それ以下のペットボトルでもOK。
苗床土台

「苗床土台」は解説用の表現。水耕栽培では野菜が根付く地面が無く、液体肥料の水面付近で苗の宙づり状態を維持する必要があります。
上の写真は100円ショップのダイソーにあった「鳩除け」にスポンジで幼苗を固定したミニ土台。
苗を宙づりにすることで、根が伸びるフリースペースが生まれます。エアポンプを使う場合はこの下から空気が湧くようにセッティング。
脚と穴がある雑貨を利用するほか、発泡スチロールで水面に浮かばせるフロート式のアイデアもあります。
培養土

水耕栽培に使える「苗床土台」の材料が見つからない時や、平面的なプランターを作りたい時には「砂利」的な発想で培養土を使った水耕栽培プランターを考えます。
苗を支えるしくみが土台から砂状の培養土に置き換わっただけ。
粒子は宙づりにならないので培養土がプランターの底に落ちないように「メッシュのカゴや網」や「茶こしペーパー」などを培養土受けとし、さらにそれが水槽化する養液ケースの底から少し浮いた状態にする必要があります。

上の写真は衣装ケースに100円カゴ・網・培養土、カゴの下には1cmの角棒を枕木にセッティングした自作水耕栽培プランター。
培養土は乾きやすい砂状の固体より保水力のある粒状多孔質のものが良いです。
地面の土は雑菌や泥で濁るので苗を支える培養土としては使えません。
何度も使える自作プランター

それなりに事前準備はかかりますが、半日ホームセンターを回るだけでケースやカゴや培養土、加工道具やタネまで揃うと思います。
材料が揃えば理解している水耕栽培のしくみに沿った加工をして水耕栽培プランターのできあがり。
初期投資と液体肥料以外にお金がかからない趣味が増えましたね♪
液体肥料ハイポニカ
水耕栽培=液肥を注ぎ足すだけ
家庭菜園×水耕栽培 Key Points
- まずは100円ショップ
- そのあとホームセンター
- 水耕栽培専用液肥はネット
工具はハサミやビニールタイなど。透明コップやスポンジは栽培編関連。プラスチックを溶かし切るホットカッターがあるとペットボトル加工もあっという間に進みます。