
野菜・植物の増え方&増やし方
ホームセンターや園芸店には野菜の種だけではなく野菜の苗が売っていたりするのですが、タネが売っていない野菜も。苗が売られているのにタネが売られていないのは何故なんだろう?
家庭菜園で野菜栽培を始めるには植物自体を入手する必要があるので、タネ以外の植物の増え方を少し知っておきましょう。
種(たね)を発芽させて育てる

家庭菜園で植物栽培を始めるには「植物」自体を入手する必要があり、いくつかの方法があります。
まずはタネから発芽した野菜を育てる方法ですね。野菜のタネが売られていれば、発芽させて収穫まで育てる事ができます。
発芽・タネ関連のページは下記をご参考に。
苗を購入して育てる

ホームセンターや園芸店で野菜の苗がポットに入った状態で販売されています。土栽培であれば、ポットからスポっと抜いた苗の根の全てを大きい蜂やプランター、畑に植えるのですが、水耕栽培でもポットの苗が使えます。
水耕栽培の場合、ポットから外し、根を水で洗い土を落として水耕栽培プランターに植え込み(定植し)ます。土は慎重に落とさなければ根を傷付けてしましい、液体肥料の水に上手くなじむのも少し苦戦するかもしれません。
ポット苗は根が水にすぐになじむかは少しリスクのあることと思っておくといいでしょう。

さて、苗木の例に出したイチゴなのですが、ポット販売はされていてもパッケージされたタネは見つからないと思います。
そういえばイチゴ実の中にタネって入ってない!…いえいえ、表面のつぶつぶがタネですよね。
イチゴの場合、このツブツブのタネから発芽することもあるのですが、新世代のイチゴは性質が安定していないので大げさに言えば先祖返りした実を付けます。
大きな実を付けるイチゴとして販売されたポット苗はタネから育てた個体ではなく、下段で説明している株分け系のクローン。
脇芽を挿し木にして株分け

野菜の株の数を増やす方法として、野菜によっては枝から根を伸ばして増える植物があります。「挿し木」や「挿し芽」という方法で、葉を付けた枝を切断し、切断面を液体肥料に付けておくと、その付近から「根」が生えてくることがあります。
トマトでは果実の育成の調整のために摘み取る脇芽(わきめ)を利用して同じ品種の株を増殖させることができます。
多くの野菜の種はその種の世代しか果実の品質が保障されないので、同じ品種を増やしたい時は効果的な方法です。

脇芽による増殖法と同じで、ある季節に枝を伸ばして根を降ろし、独立する特性を持つ植物があります。タネでの増殖・分化とは異なり、同じ性質を持った植物が増えていきます。
イチゴの苗がランナーを伸ばして子株を増やす性質を持ち、タネでは遺伝しない優れた品質がそのまま実るので、有名ブランドになったイチゴの苗は通常、その登録の保護機期間が過ぎるまでは一般の販売店では出回ることはありません。
植物(主に野菜)の増え方+購入形態のご紹介でした。
挿し木で株分けしてもそこから根を張り成長が始まるので、結実が収穫シーズンに間に合わない場合があるので素直に蒔いたタネの株を大切に育てた方が良いと思います。
ランナーを伸ばして子株が増える
家庭菜園×水耕栽培 Key Points
- 基本的には普通にタネで栽培
- 蒔き時を逃した時は苗を購入
- タネが売られていない野菜もある
- 次世代のタネはオリジナルより美味しくならない
種苗法という法律があり、家庭菜園で増やしたブランド野菜や苗を登録者に無断で販売するとアウトなのでご注意くださいね。